23日(金)上場の「アイケイケイ」は、予想を超える大きな公募割れ
発進となってしまいました。
地方を中心に婚礼事業等を展開しているということで、地味銘柄
という感じがしましたが、今期の予想PERは5.2倍ということで
割安感がありました。
そのため、値ごろ感からそれなりの初値買いも入ってくるのでは?
と思っていましたが、全く買いの入らない閑散とした上場になって
しまいました。最近のIPOはPERから見て割安というレベル
では全く買いが入らない状況のようです。
このような状況下、今後のIPOの復活はあるのでしょうか?
振り返ってみますと、IPOの最盛期は2005年だったように
思います。私はIPOに挑戦を始めたのがこの年で、2005年は
思考錯誤の1年でしたから、2006年が最大利益となりましたが、
大抵の方は2005年が最大利益だったはずです。
「IPOを公募でゲットすれば、まず公募割れはない」と、日経新聞が
大きく報道したのも2005年でした。実際にその通りで、最近では
話題にも挙がらない、名証セントレックス、札証アンビシャス、福証
Q-Boardといった地方新興市場上場であっても、小型IPOという
だけで初値が吹っ飛んだのもこの時期でした。
ネット関連銘柄とか、急成長している銘柄なら初値が2倍、3倍と
いうのも当たり前の時代で、しかも公募1単位の単価が高かったもの
ですから、1単位で100万円以上儲かるものがたくさんありました。
私も意識的に単価の大きいIPOに狙いを定め、資金を集中した記憶
があります。
このような状況でしたが、上場時点での当期予想PERを調べると、
2005年は赤字会社2社を除いた159社の平均PERは25.4倍
でした。一方、今年は赤字会社「セルシード」を除いた、これまでの
上場12社の平均PERは13.5倍となっています。
一概に比較するのは無理があるかも知れませんが、PERから見て、
2005年は割高な公募価格であったのに、ほとんどの銘柄が好発進、
今年は2005年当時に比べ、予想PERが半分ぐらいに抑えられた
公募価格であるのに関われず、一部を除いて地味発進となっています。
本来IPOは、主幹事が同業他社のPERを参考に、成長性を加味し、
それから幾分ディスカウントしてBBの仮条件を決めているはずです。
ですので、初値が公募価格の2倍、3倍というのも行き過ぎだと思い
ますし、大きな公募割れも行き過ぎだと思います。
公募価格より少し高いところで初値がついて、発進するのが順当だと
思うのですが、そこには市場心理による需給が働き、初値が大きく
上下にブレるのだと考えます。
2005年の日経平均を見ると、年初11,400円であったのものが、
年末には16,100円にまで急上昇しています。同様に2005年は
マザーズ指数やジャスダック指数も、日経平均以上の値上がりを
しました。このような状況下では、市場の投資意欲が旺盛になり、
PERとかに関係がなく、IPO神話なるものが具現化していった
ものと考えます。
その証拠に、2005年当時は2営業日に1件の割合という上場
ラッシュであったのに関わらず、「初値特攻隊」と言う言葉に象徴
されるように、IPOというだけで、次から次にセカンダリーの旺盛な
買いが集まり、人気銘柄なら初日値がつかずの即金規制になっても、
翌日もさらにドンドン気配を切り上げていくという状況でした。
しかしながら、マザーズ指数やジャスダック指数は2006年1月
のライブドアショックを節目に長期凋落となり、日経平均も2007年
6月をピークに低迷しています。2007年までは、公募割れ銘柄が
増加しつつも、何とかIPOは神話を保ちましたが、2008年以降
は見る影もなく、最近は余程のA級銘柄でない限り、セカンダリーは
見向きもしない状況になっています。
それでは今後、2005年当時のようなIPO神話の復活、IPOの
活況はあるのでしょうか?
私は、2005年当時はまさにIPOバブルだったと考えています。
市場は学習効果がありますので、当分当時のようなIPOバブルの
再来はないであろうと考えます。
しかしながら、ミニバブルの再来なら期待出来るのではないでしょうか?
そのためには、まず国内景気が安定軌道に乗り、2005年当時のように、
株式市場全体が順調な右肩上がりとなることが必要条件ではないかと
考えます。
不況下、株価低迷時には、投資資金は安全な主力株に向かい、海のもの
とも山のものとも判らない新興銘柄は、先行きの不安も大きく、割安感
だけでは中長期保有の対象としては敬遠され、今がその時期だと思います。
しかしながら、景気が回復し、国内株式市場が回復すれば、その成長性
の方に目が向けられ、余剰の投資資金が循環的に主力株から新興市場に
向かうはずです。
中長期の投資資金が小型でフットワークのよい新興市場に向かえば、
短期資金もそれに便乗、セカンダリー参加者も一気に増加することが
予想され、IPOのミニバブルが再来するのではないでしょうか?
とはいえ、今般の経済が停滞した状況では、しばらくはIPOの
氷河期は続きそうです。
この氷河期の間に、成長性期待の大きくニュー企業がすくすく育ち、
IPOのミニバブル再来と共に、初値が吹っ飛ぶA級IPOとなって
登場することを期待しています。
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アイ・ケイ・ケイの公募割れは残念な結果だけど当然な結果だと思います。IPOに絶対はありません。上場日の需給で極端に上にも下にも株価は変動します。私はこれからのIPOは逆にチャンスだと思っています。これで参加者(競争相手)が少なくなりやっと私にも割当が回ってきそうです。
今、問題になっている上場前からの粉飾決算の始まりは、2005年に問題がありそうですね。
12/8ジェイコム上場時の誤発注問題。12/9シニアコミュニケーションが上場。12/14プロデュース上場。
私自身の2005年はIPOにはずれるばかりで儲からなかったです。10年前の2000年が一番儲かりましたよ。
また、クックパッド級の超大物銘柄がたった一銘柄発表されればIPO市場は変わります。私は、その出現にまだ期待しております。