昨夜は、米雇用統計の発表を受けて、円が売られました。
昨夜22時と今日(5日)のNYの終値を比較すると、
米ドルは、88.35円⇒90.50円と大きく円安に振れました。
米ドル程ではありませんが、ユーロも133.10円⇒134.35
円と、円の全面安となっています。
来週(6日~)以降の為替市場、どんな展開となるのか?
予測が出来ませんが、取り敢えずは一息ついたという
ところでしょうか。
さて、昨日の午後、投資セミナーに参加してきました。
知人に誘われての急きょの参加でしたが、何と出席者は
3名。終了後、知人と話をしたのですが、「我々が出席
しなかったら、1人でも講義したのだろうか?」と。
セミナー自体は、メガバンクの支店の主催で、講師も
アセット会社から派遣された人で、正式なものでした。
テーマは「新興国の国債について」ということでしたが、
主に為替の話に終始しました。
で、この講師の話で目新しかったのは、この20年の
先進国や新興国のインフレ率のグラフを示し、
「断トツにインフレ率の低いのは日本である。購買力
平価で比較すれば、世界の全通貨に対して、円高に
なるのは当然の帰結である。」という解説です。
さらに「もう一段、デフレが進行して物価が下落すれば、
近い内に75円/米ドルぐらいはあるだろう。新興国通貨
に対しても、円高が進むであろう」ということです。
これまで、いろいろなセミナーで解説されていた、
「経済の成長性の高い国ほど通貨が強くなる」という話
とは、かなり異なる視点というか、内容でした。
この通りだとすれば、何も外貨を保有する必要はなく、
普通預金でも、定期預金でも、MRFでも、円で資産を
持っているのが正解、ということになります。
実際、この1年はその通りの結果になっています。
わざわざ、新興国の債券を買って、高利回りの利金を受け
取ったとしても、円高になって、為替で元本が目減りして
いくなら、持つこと自体が無意味となってしまいます。
が一方で、この講師、新興国の将来性をはやしながら、
新興国の債券の保有を勧めます。
なぜか?ここで、逆転の説明がありました。講師いわく
「デフレ経済が長続きするはずがありません。いつかは
経済が破綻して、超インフレ(ハイパーインフレ)が
発生し、円の価値が暴落するでしょう」
そして「その時に備えて、資産分散で、今から新興国の
国債を持たれることをお勧めします」と、最後はしっかり
と、セミナーのテーマで締めくくりました。
講義終了後、質問タイムとなり、例によって、私
「その超インフレと円の暴落は、いつ頃、起こると予想
されますか?」
講師「それは分かりません」
私「これから円は、75円まであるとおっしゃるし、
将来は暴落もあるとおっしゃる。今、どう行動したら
よいのか?判断できませんね」
講師「その通りです。ですから、新興国債券も、資産
の分散投資の一部として、保有することをお勧めして
います」
最後は、何か肩透かしをくらった感じでしたが、
少人数でしたので、他にもいろいろ質疑応答が出来、
それなりに面白いセミナーでした。
たた皮肉にも、講師が「75円までの円高」と言った
当日の夜、大きく円安に振れています。
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3名だけのセミナーは少し寂しい気もしますが
演者の心境は別として気楽に受講できますね。
私は数百人単位のセミナーしか参加したことがなく
ブログ主さんのセミナー報告は興味しんしんです。
円が75円ですか?
私は80円を切ったら介入があると思ってますが
円高信奉の現財務大臣では確信が持てません。
日本の財政状況からしても金利は上げられないでしょうし
さりとて国債残高が増えれば財政破綻も視野に入ります。
まだ数年は大丈夫と思いますが10年先は全く読めません。
現首相でも強いリーダーシップは感じられず(O氏を除く)
個人的にはまだ自民党の方が良かった気もします。
国民新党も社民党もこの政権では存在感がありますね。