民主党政権が発足して、まもなく1週間が経とうとしています。
長い間、官僚主導で進められてきた、わが国の政治のあり方を
大改革しようとする、民主党政権の意気込みには大いに期待して
います。
10年以上前の話になりますが、当時私が勤務していた民間会社
に事務次官になり損ないの高級官僚が転籍してきました。どうやら
会社のトップに対して、ある省庁から押し付けがあったようです。
そして、その元官僚、毎月の報酬が何と140万円。
で、本人曰く「私はこんな安い報酬が働く人間でないが、辛抱して
いる」と。
さすがに、この発言には、「こんな世界に住んでいた人もいたのか!」
と驚きました。そして、毎日これといったこともしないのに、平然として
いるそのあつかましい態度に呆れてしまいました。
これが、私が現認した官から民への天下りの一例ですが、官⇒官の
場合は、もっとひどいのではないでしょうか?
とにかく天下りが悪いというより、天下る人間の報酬や退職金が、
世の中の常識から並外れて高すぎるところが問題のように思います。
一事が万事、天下り問題だけでなく、民主党政権には、官僚主導
社会の大改革を期待しています。
一方、民主党政権の経済政策には、大きな不安を感じています。
確かに社会保障を手厚くすることは大事なことですが、財源の裏付け
の無いバラまきと環境関連投資だけでは、いずれ日本経済は疲弊
してしまうように思うからです。
社会保障の充実に関わる雇用や消費が内需拡大につながり、
これと環境関連投資で、わが国経済が活性化するという、経済評論家
も多いようです。
しかしながら私は、ベースとなる、物づくり産業の地道な成長があって
こその日本経済ではないかと考えます。
覇権国の米国と違い、わが国は国内産業が空洞化すれば、
内需拡大、すなわち消費だけでは、いずれ経済は立ち行かなくなる
と思われるからです。
このように考えると、民主党の経済対策では、これから中期的に海外
から日本売りがおこり、株安と円安が同時進行することも、視野に
入れておく必要があるのではないでしょうか?
これは、日本経済にとって最悪のシナリオです。私の素人予想が
はずれることを願っています。
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