昨日(18日)の大幸薬品の上場で、5営業日連続したIPOの上場が完了
しました。成績は3勝1敗1分という結果。初値後に値を崩したものも
多かったですが、昨年の初値公募割れ続出の時期から見れば、IPO
の地合いは上向きか?と思われます。
中でも、昨日の大幸薬品、予想屋さんのネガティブな初値予想に反して、
初値が公募価格を上回り、さらにストップ高で引けたのは、サプライズ
でした。
前評判の高い銘柄がマネーゲーム化して、ストップ高というのは、昨今の
IPO低迷期でもいくつかありましたが、前評判が今一だった大幸薬品の
ストップ高には、IPOの潮目の変化のようなものを感じます。
大幸薬品は売り圧力が弱いと見て、IPO閑散期の中で、セカンダリーの
マネーゲームの対象となったように思いますが、著名な企業には、実需の
買いが入って来る地合いになってきたようにも感じます。
それを見極める意味で、大幸薬品のこれからの値動きに注目しています。
本日も前場では、高値2,755円まで買われています。いずれ反落する
と思いますが、初値より200円高いところの2,300円以上で、株価が
落ち着くようでしたら、IPOの最悪期は脱したのでは?と思われます。
観点を変えて、この3年あまりの株価指数を見ると、ピークのから安値まで、
東証1部の日経平均は56%、東証二部株価指数は68%、日経JASDAQ
平均は65%、東証マザーズ指数は90%、ヘラクレス指数は総合90%、
スタンダード88%、グロース95%の下落となっています。
当然ながら、市場規模が小さく、企業として安定性のない新興市場ほど、
下落率が大きくなっています。不況になると新興市場のダメージが大きい
ということでしょうが、ヘラクレス・グロースの95%の下げには、株の
怖さを感じます。
詳しく調べていませんが、東証マザーズやヘラクレス上場銘柄は、この
4~5年で新規上場されたものも多いと思います。IPOバブルに便乗した
主幹事が、成長性を謳って強気の公募価格の設定をしたのも、大きく指数を
下げた一因かと思います。それでも、初値が公募価格の2倍、3倍になった
のですがら、主幹事だけを責める訳にはいきませんが、今はまさに「宴のあと」
という状況です。
ともあれ、株価指数を見る限り、東証1部から新興市場まで、もう下げるだけ
下げたのでは?という気がします。そして、IPO氷河期の中、最近のIPO
は主幹事も、類似企業を参考に適切な公募価格を設定しているものと思います。
ですので、これからのIPOは、昨年ほど公募割れ続出にはならないのでは
ないでしょうか?
まだまだ公募割れ銘柄も出るでしょうが、公募割れを免れ、実需で初値を
上回って安定する銘柄も増えてくるように思います 大幸薬品の値動きだけ
で判断するのは早計だと思いますが、大幸薬品の値動きが、今後のIPOの
動向を見極める指標となるような気がしています。
たくさんの新規上場承認があって、そのほとんどが公募割れしないという
3~4年前のIPOの地合い再来が待たれるところですが、まだしばらく
日数がかかるのではないでしょうか?
その辺りは、別の機会に検討してみたいと思います。
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