今日(11日)は、日本の市場はお休みですが、昨夜のNYダウは大きく下げ、
またまた為替は円の独歩高になっています。QUICK野村版のニュースでは、
「ガイトナー財務長官が新たな金融安定化策について発表したが、内容に
不透明な部分が多いと受け止められたことから、金融株を中心に売りが
膨らんだ。」とコメントされています。
いつも疑問に思うのですが、この種のコメントは市場の結果を見てから
の後付けのような気がしてなりません。
ともあれ、今晩のNY次第では、明日の東京も下値を試す展開も予想されます。
個人的には8000円を挟んだ、ボックス圏の動きか?と思っていますので、
日本株は、前々回書きました中長期投資では、買いのチャンスかと思って
います。
そして、前々回の記事で、「中長期投資でも、買いのタイミングが重要!」、と
書きましたが、「中長期投資でも、売りのタイミングも重要!」だと思います。
特に株式などのキャピタルゲイン型商品は売り時が重要になっています。
1990年に株バブルが崩壊し、1992年に土地バブルが崩壊するまでの、
1946年から戦後の高度成長期は、株も土地も一環して右肩上がりで、
長期に持ち続けることで、資産が増加しました。
日経平均について言えば、1990年のバブル崩壊までは、1950年から
毎年12%近い右肩上がりで推移しました。この40年間の日経平均
を片対数グラフに描くと、みごとに右肩上がりの直線になっています。
もとろんその間、多少の凹凸がありますが、優良株ならいつ買っても、
長期に家宝として持っておけば、資産が増加していく時代でした。
ところが1990年以降は、右肩上がりの神話は完全に崩れています。
このことは、1989年大納会に日経平均が39,000円近くになっていたのが、
今、8,000円辺りであえいでいるのを見ても明らかです。どちらかといえば、
この20年のチャートは右肩下がりとなっています。
但し、この20年の間にも、日経平均が底値から高値をつける局面が4回
ありました。そして高値をつける局面では個別の銘柄では株価が2倍、3倍
となったものが多々あります。
ですので、1990年以降の中長期投資、特に日本株の投資は、安値圏に
あるバリュー株゙を拾っておいて、2~3年じっくりと保有、値上がりすれば、
高値圏で売り抜けるというのが、成功の秘訣だったと思います。
個人的な話で恐縮ですが、この20年の4回の底値のうち3回、大手証券株
の下値を拾い、いずれも2倍以上で売り抜けることが出来ました。
今回も4匹目のどじょうを狙って、昨年証券株と銀行株の下値を時間分散して
拾っています。金融株は日経平均が上昇に転ずると、それより高い上昇率
を示すというのが過去の経験則です。但し、今回は「100年に1度の世界不況」
結果はどうなることでしょう?
ところで新興国株式、日本の高度成長時代と同様に長期の右肩上がりか?
と思っていました。しかし為替の影響もありましたが、今高値の1/3、1/4に
下落しています。結果論ですが、新興国の株式や投信も高値で売り抜けて
おくのが、正解だったようです。
さらに、インカムゲイン型の債券や債券型の投資信託は本来、売りの
タイミングなんて考える必要のない商品かと思います。但しこれも結果論
ですが、外国債券や外債型投信は、今回の円の独歩高を経験すると、
やはり売りのタイミングを念頭においておく必要があるようです。
本来インカムゲイン型の商品かと思われるリートも株式以上に値動きの
荒い商品になっていますし、どうやら中長期投資でも大多数の商品は、
長期に保有し続けるのでなく、中期保有で、売りのタイミングも考慮して
おくのが賢明なようです。
そしてその際、株式等のキャピタルゲイン型なら「5割アップ、あるいは
2倍に達したら」と、売り目標を定めておいて、それ以上欲ばらないこと
だと思います。目標に達して売った後は、キャッシュポジションで、
じっくりと次の買いタイミングを待つ姿勢が必要だと思っています。
売ればすぐに、次の銘柄を物色したくなりますが、ここで出動すると、
後々塩漬け株になる公算が高いように思います。
3年で5割アップすれば、あと3年がキャッシュポジションでも、単利
では年率8%を越える好利回りです。
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