週末の株価は、日米共にちょっと落ち着いたようですね。
日経平均は、週末で3連休を控えており、前日のNYの下落で安く引けるか?
と思っていましたが、午後はしっかりと切り替えして終わりました。
後場に「シティグループの再編観測が米メディア報道で伝わった」と
いうのが切り返しの要因らしいですが、ともかく週末、日経平均が上昇
して終わるのは、久しぶりのような気がします。
私の方はまた金融株、チマチマと2単位拾っておきました。
NYも「ニューヨーク連銀のガイトナー総裁を次期財務長官に起用する
方針を固めたもようだ」ということで、週末、前日の下げ以上に反発
しましたが、来週はどうなるのでしょう?
個人的には、円高ぎみなのが少々気がかりです。
ところで、話が変わりますが、個別銘柄の適正価格っていくらと
考えたらよいのでしょう? 株を始めてから20年、常にこのことを
考えて来ました。
その答えは「今この瞬間の価格がその銘柄の適正価格」ということだと
思います。実際にその価格で、売りと買いが出会っている訳ですから。
PERやPBR、その他指標に連動して株価が機械的に動くなら、日々の動きは
わずかで、こんな味気ないものはありません。それぞれの思惑が交錯して、
買われすぎたり、売られすぎたりするのが、株というものでしょう。
個人的には独断で、その銘柄の居心地よい価格を適正価格と決めて、「今、
バリュー価格にある」と判断したら拾っています。
但し、絶対的な適正価格が無い訳ですから、高すぎとか安すぎとか決めつける
ことは出来ません。
IPOを見ていると、このことを如実に感じます。IPOの当初の目論見書には
想定公募価格が記載されています。通常この価格は類似業種よりディスカウント
されているはずです。最近は承認後の地合い悪化もあったりして、仮条件の
段階で、BBの上限をかなり下げ、さらに下限に幅を持たせる場合を多く
見かけます。
こうして、下限で決まったIPO、当初の想定公募価格より2割、3割、場合に
よっては、4割近く安くなっているものもあります。それでも、株価の低迷期には、
海のものとも山のものとも分からない新顔には、初値買いが入らず、ほとんどが
公募割れスタートとなっているのが現状です。東証1部の優良銘柄に値ごろ感の
ものがゴロゴロしているのですか、IPOは余程注目銘柄でなければ、見向きも
されないということでしょう。
こう考えると、極端に言えば、「どんなに公募価格を安く設定しても、その価格を
基準に公募割れとなる」ように思えてきます。それを見越してか?F社も、決定
された公募価格に擦り寄るように、初値予想を切り下げています。
ここには、IPO企業に対する絶対的価値評価はほとんどありません。公募割れ
の結果が想定されるのですから、F社もそうせざるをえないのでしょう。
2~3年前までは、全く逆の状況でした。本来ならせいぜい5割アップで、初値が
付けば妥当?であろうと思われるIPOが、当然のように初値が2倍、3倍と
なりました。株価に適正価格がないといえ、セカンダリーの超短期利益を狙った
買いが、明らかに高すぎると思われる水準まで、初値をつり上げた結果だと
思います。
そして、これが「IPO神話」、「IPOバブル」の実態だったということでしょう。
で、IPOバブル当時を思い出すと、「株価は総じて右肩上がり、東証1部とか
の主力株が結構買い進まれていて、余剰資金が次のターゲットを模索していた」
状況だったように思います。そんな中では、手垢のついていないIPOは絶好の
マネーゲームの対象だったということでしょう。
では、IPO神話の復活はあるのでしょうか?
市況全体が落ち着いて、東証1部とかの主力株がある程度、居心地のよい
ところまで戻した後、物色対象が新興市場に向かえば、復活はあると思います。
これからのIPOは、市況低迷に合わせて公募価格が割安設定されるでしょう
から結構、初値で上げしろがあるのでは?と思います。そして、いつも投機家と
いわれる人々が存在しています。
まだまだ日数がかかるかと思いますし、以前のような大儲けは出来ないかも
知れませんが、IPO神話の復活はあると信じています。
ブログ村 ⇒ 
