週明けからNY市場が荒れています。
米下院の金融安定化法案否決で、米国現地時間の29日(月)、NYダウ
は前週末の11,143ドルから777ドル安と、史上最大の下げを記録しました。
但し、翌日(今朝)には法案の可決期待で485ドル高と、前日下げた半分
以上を戻しました。サブプライムローンの大もとのNY、意外と強いですね。
日経平均は例の如くで、米国に振り回され、昨日(30日)は前日の11,743円
から483円安、今日はNYの上げで戻しましたが、108円高と小幅の反発に
終わりました。朝方、日銀短観の発表がありましたが、景況悪化はほぼ織り
込み済みのはず、反発が弱い印象です。
ところで、今回のNYの下げを史上最大の下げ幅と、テレビや新聞が報道
しています。確かに史上最大の下げ幅には間違いありませんし、NY発で世界
の株式市場の時価総額も大きく毀損しました。
でも、冷静に比較すると、ブラックマンデーの時に比べたら、大した下げでは
ありません。
ブラックマンデーの時は1987年10月19日(月)の1日だけで、NYダウが2,247ドル
から508ドル下落しました。その影響で日経平均も、25,746円から3,836円下落して
います。下落率はNYダウで22.6%、日経平均で14.9%という激しいものでした。
当時こそ、1929年の世界恐慌の再来と大騒ぎだったように記憶しています。
それに比べると、今回の下げは、NYダウで7.0%、日経平均で4.1%です。
マスコミは「史上最大」とか「市場最悪」とか不安を煽るのが仕事ですから、
大騒ぎしますが、下落率自体は大したことはありません。
ブラックマンデーの時はプログラム売買によって、売りが売りを呼んだという
ように言われていますが、売りが売りを呼ぶのは今も同じかと思います。
それだけ、投資家はまだ冷静であるということではないでしょうか?
あのブラックマンデーも立ち直ったのですから、今回も1929年のような世界恐慌
にはならず、きっと立ち直ると思っています。
でも、サブプライムローン問題は根が深そうですから、日数がかっかりそうです。
欧米を中心に、まだまだ金融不安が再燃しそうに思います。さらには世界的な
景気低迷で、金融以外の製造業やサービス業にも不況が波及しそうです。
当然、輸出が頼りの日本国内の景気低迷も、覚悟する必要があるかと思います。
当面、日本市場は自律反発以外に、右肩上がりの材料がありません。
海外からのショックや、国内指標悪化の発表がある毎に過剰反応し、しばらく
日経平均は、低迷が続くのではないでしょうか?
但し、主要国の中で、今回の世界不況の元凶であるサブプライムローン問題の
被害が最も少なかったが日本です。
ですから、ブラックマンデーの時と同様に、最も立ち直りが早いのは日本だと
思います。日経平均が「いつ大底を打つ」か、見守っていきたいと思っています。
大底を打った時が絶好の買い場であり、その時、IPO神話も回復することでしょう。
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