先日は、皆さんから、ベンチャーリパブリックの公募割れに対しまして、励ましの
コメントをいただき、ありがとうございます。
当選のお祝いコメントをいただいた10日後に、このような励ましのコメントをいただくこと
になろうとは、予想だにしてませんでした。
やはり、IPOも株ですね。上場するまでどうなるか分からないということを、再認識しました。
昨日と今日(10日)は、オリンピックと高校野球で、テレビの前に釘付けになっていました。
先ほど、ようやく柔道で内柴選手が金メダルをゲット! よかったですね。
何かもう、IPOのことはすっかり忘れてしまっている状況でしたが、「これからのIPO」に
ついて少し考えてみました。
直近のIPOについては、既にフィスコが上場結果を分析していますし、私よりもIPOに
ついて憧憬の深いブロガーさんが、いろいろ分析をされています。
私如きが記事にすることもないのですが、自身のIPOへの今後対応を念頭において、
私なりに整理してみました。
まず、IPO、公募でゲットをする旨みは言うまでもなく、初値売りをすれば短期間の保有で、
高確率で利益を得ることが出来ることにあります。そして、その利益が出る前提として、
公募価格以上で、売り手の株数を上回る、買い手(セカンダリー)の存在が不可欠です。
IPOバブルの頃には、「IPOの初値は、売り手が決める」と言われたこともありましたが、
それは初値買いに大きな需要あることを前提としたものであって、「初値は買い手が決める」
のだと思います。
そして、BB応募者が非常に多くて、ブックが積みあがった人気IPOでも、初値で買いが
多くなるとは限りません。なぜなら、公募でゲットを狙った人の中で、セカンダリー参加者は
一握りであると思うからです。私自身も、ほとんどセカンダリーへの参加はしません。、
IPOは、公募でゲットすれば、リスクが小さい投機でありますが、セカンダリーは最もリスク
の大きい投機でしょうから、参加する人に違いがあるのは、当然かと思います。
いうまでもなく、セカンダリー参加者は、初値とか初値直後に買っても、さらに値上がりして
利益が出ると思うから参加する訳です。もちろん損失となることもあるでしょうが、2年ぐらい
前までは、セカンダリーの勝率が結構高かったものと推察します。短期間で、大きく儲ける
ことが出来きる投機商品として、醍醐味があったものと思います。
当時、掲示板とかで「初値特攻隊」という言葉をよく見かけましたが、最近は全く
見かけません。
これが、当時と現在との初値買いへの温度差を、如実の物語っているように思います。
一昨年から、少しずつセカンダリー参加者の減少傾向が現れていたように思いますが、特に
今年になって急減しているように感じます。なぜセカンダリー参加者が急減したのか?
要するにセカンダリーで儲からなくなったといことでしょう。それと2年前に上場して2倍、
3倍と初値が跳んだ当時の人気銘柄も、今は公募価格を大きく割り込んでいるものが
数多く、このような状況では、セカンダリーの皆さんも大きく傷んでいることでしょうから、
セカンダリー参加資金も、大幅に減少しているものと推察します。
このIPOセカンダリー不振の最大の要因は、国内株式市場の低迷だと思います。
日経225が高値から30%減少していますが、もともとリスクの大きい新興市場は
売りたたかれ、マザーズ指数、ヘラクレス指数とも50%の落ち込みです。IPO不振の
最大の原因はここにあると思います。
日経225が回復し、新興市場がそれを上回る勢いで回復基調にならなければ、IPO
の本格的な回復はないものと予想します。
但し、投機家は、常に投機の機会を狙っています。その中で、IPOは絶好の投機対象
なのでしょう。
今年春も、公募割れが続出していた中で、公募割れが確実視されたアールテック・ウエノ
が好発進し、さらに、大セカンダリー相場になりました。その上に、公募割れスタートして
いたグローバル住販とかのセカンダリー相場までもありました。
これを受けて、IPOの承認が激減していたこともあって、プライムワークス、イナリサーチ
の好発進になったと思います。しかしその後、新興市場がまた低迷状態となり、
プライムワークスは公募価格付近まで下落、イナリサーチに至っては公募割れとなって
しまいました。
それでもイデアは、吸収金額が少ないこともあり、何とか公募価格を上回っての初値と
なりましたが、初値後、すぐに見るも忍びないほどの公募割れとなってしまいました。
この状況下で、2銘柄同日上場で、吸収金額の合計がOA抜きでも、24億円ほどある
ベンチャーとトライに、セカンダリーの買いが集まらなかったのも、必然の結果かと
思います。
既に、1年以上前から、地方市場上場は、吸収金額が少なく、人気化しそうなIPOでも、
全くセカンダリーの買いが集まらない状況に陥っていました。
私は「ベンチャーとトライの公募割れは必然の結果」と書きましたが、吸収金額が大きく、
100株単位銘柄だったとはいえ、従来なら人気化しそうな銘柄で、しかもTM、HCGという
人気市場の上場で、今回、買いが全く集まらなかったのは、かなり深刻な事態です。
当分IPOの応募は、ザラ場で株を買うのと同程度のリスクを考えておく必要があるように
思います。ある意味、ザラ場でバリュー株を買うよりは、高リスクかもしれません。
先にも述べましたように、IPOの本格的回復には、日経平均の回復、それに引っ張られて
の新興市場の回復が不可欠でしょう。
そして、その回復が始まるのは、日本経済が再び成長軌道に乗る、と市場が判断した
時だと思います。
その時期がいつ来るか分かりませんが、それまでIPOは、自重ぎみに対応して
行こうと思っています。
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